再来が増えないのは「忘れられる」から
痛みが強いうちは、患者は熱心に通います。けれど症状が引くと、通う理由も薄れ、足が遠のきます。本当はもう少し続けたほうがいい状態でも、本人は「もう大丈夫」と感じ、院のことは日々の暮らしの中で忘れられていきます。やがて同じ不調がぶり返したとき、たまたま思い出せば戻ってきますが、別の院に流れることもあります。
ここで効くのが、思い出してもらうきっかけです。新しい患者を広告で集めるより、一度来た人にもう一度来てもらうほうが、手間も費用も小さい。前の記事でも触れたとおり、足元の再来を固めるのが、集客の中でも効率のいいところです。問題は、こちらから連絡する手立てがないことでした。それを埋めるのがLINEです。
LINEは「忘れられない」を作る道具
LINE公式アカウントは、患者と友だちになっておけば、次回の来院の目安やお知らせを、相手が毎日見る場所に届けられる仕組みです。電話は出てもらえず、はがきは見られずに捨てられがちですが、LINEは開かれやすく、予約の受付までつなげられます。
始めるのに費用はかかりません。無料で使えるプラン(コミュニケーションプラン)があり、月に送れるメッセージの数に上限があります。接骨院の再来づくりは、必要なお知らせが中心で大量配信は要らないため、まずは無料のまま始めて、足りなくなったら見直せば十分です。料金や通数は改定されることがあるので、最新はLINEヤフーの公式案内で確かめます。
何を送るか(再来の声かけを仕組みに)
送る中身は、売り込みではありません。患者の役に立つお知らせと、思い出すきっかけです。来院時に友だち追加してもらい、次の流れを動作に組み込みます。
- 施術の最後に、次にいつ来るとよいかの目安を伝え、その場で友だち追加してもらう。
- 休診や診療時間の変更、年末年始の予定など、知らせると役に立つお知らせを送る。
- 季節の変わり目の体の不調など、相手の暮らしに沿った一言を、たまに添える。
- しばらく来院のない方に、「その後いかがですか」と短く声をかける。
どれも、院の都合でなく相手の役に立つ向きにそろえます。役立つ便りとして届いていれば、不調がぶり返したときに、自然と院が思い浮かびます。
送りすぎない(ブロックの境界)
便利な道具ほど、使い方を誤ると逆に働きます。LINEでいちばん気をつけるのは、送りすぎです。割引や来院をうながす売り込みばかりを頻繁に送ると、わずらわしく感じられ、ブロックされたり通報されたりします。そうなると、せっかく得た連絡先を失います。
入れる院、急がない院
LINEは、再来を増やしたい院に向きます。ただし、入れれば自動で増えるものではなく、運用する人が要ります。次のどちらかで判断します。
- 入れる価値が高い:友だち追加の声かけ、お知らせの作成、返信の対応を、誰がいつやるか決められる。再来を仕組みで増やしたい。
- 急がなくていい:地図や口コミの土台がまだ薄い。運用する人も時間も今はない。→ 先に土台を整え、LINEは小さく試してから。
登録だけして放置すると、友だちは増えず、効果も出ません。まず無料で小さく始め、続けられそうかを確かめてから広げるのが、損のない入り方です。
今やること、やらないこと
LINEは再来づくりの道具です。今やることと、やらないことを分けます。
今やる
- 無料プランでLINE公式アカウントを開き、施術後に友だち追加してもらう声かけを決める。
- 次回の来院の目安を伝える一言を、施術の最後の流れに入れる。
- 送る内容は、役立つお知らせと思い出すきっかけにそろえ、頻度は控えめにする。
やらない
- 割引や来院をうながす売り込みを、頻繁に送ること。
- 登録だけして、声かけも運用もせず放置すること。
- 地図や口コミの土台がない段階で、LINEに力を入れすぎること。
再来は、思い出してもらえれば戻ってきます。LINEで友だちになり、次回の目安を伝え、役立つ便りでたまに思い出してもらう。送りすぎないことだけ守れば、広告を増やさなくても、来院は安定していきます。集客を何から始めるかの全体像は、関連記事にまとめています。
よくある質問
出典
- LINEヤフー for Business「LINE公式アカウントの料金プラン」(無料で始められるコミュニケーションプランと、月間メッセージ通数の上限。料金・通数は改定あり) lycbiz.com/jp/service/line-official-account/plan/ (2026年6月確認)
本記事は、再来づくりの考え方とLINE公式アカウントの使い方をまとめたものです。料金プランやメッセージ通数は改定されることがあります。最新の条件は、LINEヤフーの公式案内で必ずご確認ください。